自分の意志を誰よりも殺しているのはあなた自身じゃない?
やれたらいいなと思ったらやれ!
そんなことを問いかけてくる映画だった。
主人公は妄想癖があって、どこか頼りない、
彼はいつも自分のやりたいことを妄想する。
助けを求めている女性を見て、かっこよく助けたり、
素敵な女性をウィットに富んだ会話で相手を楽しませたり。
しかし、妄想の中では完璧にかっこいい自分を演出できるのに、現実世界ではただ突っ立っているだけ。
そんな自分に強い自己嫌悪に陥る。
挙げ句の果てには、
会社内での彼の評判は妄想癖のあるただの使えない奴だった。
ただ、あるきっかけで本当に自分がやりたいことを見つけた彼は、パッと脳内に浮かんだイメージ(妄想)を直ぐに行動に移し始めるようにった。
最初は、ほんの小さなことだった。
もちろん、妄想通り巧く行くわけがない。
ただ、彼は咄嗟に浮かんだアイデアをやり続けた。
例え、それが危ないことでも関係ない。
多額なお金がかかっても、デメリットしかなくても、彼は自分のファーストアイデアを愚直にやり続けた。
登山経験が人生で一回もなくても、モンブランの登頂を試みるし、
スカイダイビングを思い浮かんだら、実際にスカイダイビングもする。
咄嗟に思ったことをやる。
文字通り受け取ると、まるでそれは、何の縛りもなく、
ただ、現実はそんな甘くない。
自分のやりたいことをやるってことは、
ただ、うまくいった瞬間、
そんな達成感を主人公と一緒に体験できる映画だ。
選択肢を減らすことが、それを実現する最短の道
この映画を見て感じたことは、選択肢や考えを増やさないことの大切さだ。
何かやりたいなと思ったとき、人は色々な思惑を思い浮かべる。
「それって本当にメリットあるのかな?」
「どうすればできるかな?」
「失敗したらどうなるかな?」
そんなことを考えている内に、自分のやりたいことへの熱は冷めていく。
巷では、ロジカルシンキングや逆算思考とかが流行っていて、計画を立てることの重要性を謳っている。
しかし、本当に大切なことは、やりたいことへの実現に向けて、とりあえずやってみることなのではないだろうか。
そこから初めて、計画とかを立てる段階に入る。
自分のやりたいことがあるけれど、できてない人。
自分のやりたいことってなんだろ?
って思ってる人。
そんな人に見てほしい映画だ。